第3回
平成26年6月27日
~東公園亀山上皇尊像~
第2回で紹介した十日恵比須神社がある東公園は、昔は九州三大松原の一つと言われ、景勝千代の松原の一部でした(東公園HPより)。その東公園の中心にそびえ立つのが亀山上皇の銅像です。元軍来襲の際、「我が身を以て国難に代わらん」と「敵国降伏」を祈願されました。「敵国降伏」とは、武力で敵を降伏させるのではなく、徳の力をもって導き、相手が自ら靡き降伏するという意味です。
明治19年に警察署長として福岡に赴任した湯地丈雄(ゆぢたけお)氏が、元寇の古戦場であるこの地に記念碑がないことを知り、さらに明治19年に起きた長崎事件(長崎湾で起きた清国水兵による暴行事件)で日本人の危機意識の薄さを危惧したことから、辞職して記念碑建立に尽力しました。
銅像の原型となった木彫りの尊像を製作したのは、彫刻家であった山崎朝雲(やまさきちょううん)氏です。この木彫りの尊像は様々な経緯を経て、現在は県指定文化財として筥崎宮の奉安殿に安置されています。