第24回
平成27年9月27日
~平尾山荘~
幕末の女流歌人であった野村望東尼が、歌道を極めるべく、夫の貞貫と隠居生活を送ったのがこの平尾山荘です。
夫の死去後、勤王の志を抱くようになった望東尼は、当時は山中にあったこの山荘に高杉晋作らを匿いましたが、それを知った福岡藩に隠匿の罪で流罪にされました。その後、晋作の指揮により、下関へと脱出しました。
高杉晋作の辞世の句である「おもしろきこともなき世におもしろく」に望東尼が「すみなすものは心なりけり」という下の句をつけたと言われています。
当初の草庵は腐朽しましたが、明治42年(1909)に組織された向陵会により復元され、その後望東会に引き継がれて再建され、現在は福岡市が管理しています。
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