福岡教育連盟は教育の正常化を目指し、日々教育活動に励む教職員の集まりです。

とっておきの委員長の部屋

442号室

平成31年04月22日

「教師が最優先すべき業務」

皆様、こんにちは。福岡教育連盟、執行委員長の藤野英二です。
「教職員の働き方改革」を推進するため、福岡県では1月から、全県立学校においてICカードによる勤務時間管理システムが導入されました。先週末、1月、2月分の集計結果が県教育委員会より提示され、1月の全教職員の平均超過勤務時間が「37.4時間」、80時間を越えた教職員は615名(8.8%)でした。2月は学年末考査等があり、部活動中止期間にも入るので、1月ほど数値は高くありませんでした。

4月は新学期が始まる月でもありますので、この数値は上がるものと予想されます。学校現場でも、それぞれに業務の効率化や見直しを進めていますが、指導する相手が生徒だけに効率ばかりを考えることができないのが現実です。土曜日に「教師の語り場」という会を実施し、そこで「教科指導」「生徒指導」「進路指導」の面で、私たち教師が最も優先すべき業務について協議しました。その結果が次の通りです。

「教科指導面で最優先すべき業務」:
教材・教具を工夫し作成する授業準備に当たる業務
「生徒指導面で最優先すべき業務」:
挨拶や協調性など、社会人として身に付けておくべきマナーや態度を指導する業務
「進路指導面で最優先すべき業務」:
生徒自身が自らの将来像を考える機会を与える業務

私たち教師は、目の前の生徒たちが、自分たちの手から離れた時のことを考えて、日々の指導に当たっています。「どんな授業展開をしたら、生徒たちが主体的に考えるようになるのか」。「社会に出て、気持ちの良い挨拶ができ、周囲と共同していくために今、何をすべきか」。「生徒自身が将来像をイメージするためには、私たちも社会の動きについて知らないと指導が難しいのではないか」。

いろいろと考え始めたら、あっという間に勤務時間は終わってしまいます。しかし、目の前の生徒たちに合わせて創意工夫を行うのも、私たちの大切な業務ですし、楽しさでもあります。このような業務に集中し、生徒たちと向き合う時間を確保するために、保護者や地域の皆様の協力が今後一層必要となります。

学校教育へのご理解、ご協力をよろしくお願いします。ぜひご意見もお寄せ下さい。