福岡教育連盟は教育の正常化を目指し、日々教育活動に励む教職員の集まりです。

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平成29年06月20日

道徳教育について深く学ぶ~三部総会研修会・第2回講師研修会を開催~

平成29年6月17日(土)、福岡リーセントホテルにて、三部総会研修会・第2回講師研修会を開催しました。
テーマは「道徳教育は人間教育の根幹である」
まず、第2回講師研修会として集団討論演習を行いました。参加者は豊かな心をもち、人間としての在り方生き方の自覚を促し、道徳性を育成することをねらいとする道徳教育の充実を図るための教育活動について討論を行いました。これはいわばウォームアップです。

次に義務教育部研修会を兼ねて、武蔵野大学教授 貝塚茂樹先生より「考え、議論する道徳へ」という演題でご講演をいただきました。
諸外国と比べ、価値教育(道徳教育)について、賛成、反対を問うてきた日本の教育の特異性を指摘され、道徳が特別の教科となることでようやく入口にたどり着いたという認識を示されました。また、新学習指導要領が「主体的・対話的で深い学び」を求めていることから、道徳においても考え、議論し続けることが重要であること、また教師自身がアクティブラーナーとなることが必要だと強調されました。

貝塚先生の講義と並行し、青年部総会・研修会が開催されました。

総会の後の青年部研修会では、「学校の活性化を提案しよう」をテーマにまず藤野事務局長がプレゼンをし、それをもとに各校の参加者が協議を行いました。その後、工藤青年部長が「うちの学校自慢」と題する発表をしました。引き続き青年部はこのテーマで研究を行う予定です。

特別支援教育部も総会の後に「高校における通級指導を考える」というテーマで研修会を行いました。
平成30年度から高校でも通級による指導が推進されます。福岡県ではそれに先行して本年度より拠点校による取組が始まります。今回は特教部と当該校の先生方が集まり、今後必要となる対応や課題について協議を行いました。

その後、3部の参加者が集い、合同講演会を行いました。
講師は再び貝塚茂樹先生です。テーマは「公教育において道徳教育が果たすべき役割は何か。」


約90名が集い、熱心に耳を傾けました。まず戦後の道徳教育は、教育論ではなく政治論として語られてきたこと、戦後高度経済成長以降の社会では社会より個が重視され、私生活優先の考え方が拡大、強化されてきたこと、といった背景に触れられました。そして、道徳のキーワードは「つながり」であり、「他者との関係性を構築するための知恵・方法」であると述べられました。さらに道徳的価値・徳目は時代によって変わるものではなく、価値観が変わるのだと指摘されました。また、私利私欲なく公のために生きた偉人に学び、感動することも大切であると述べられ、参加者一同深い学びを経験することができました。

講演終了後は情報交換会を行い、対話的な学びも行われていました。


道徳教育について理解を深める貴重な一日となりました。